妊娠に関わるホルモンについて知ろう
妊娠するための排卵と月経のサイクルは、分泌されたさまざまなホルモンが、血流に乗り、それぞれの器官に働きかけることで起こります。
ホルモン自体が、栄養になるのではなく、あくまで刺激、つまり命令となって作用するのです。
どのホルモンが、どの器官に、どのような働きかけをしているのかを理解しておきましょう。
月経時には、脳の視床下部から下垂体に卵胞刺激ホルモン(FSH)を分泌するように働きかけます。
指令を受けた下垂体はFSHを分泌し、卵巣に卵胞を成熟させるように促します。
FSHに刺激された卵胞は成熟に伴って、エストロゲン(E2)を分泌します。
エストロゲンによって子宮内膜が厚くなり、頸管粘液が分泌されるようになります。
卵胞が大きくなってエストロゲンの分泌が十分な量になると、それを察知した視床下部は下垂体に黄体化ホルモン(LH)を大量に分泌させ(LHサージ)、卵巣に排卵するよう促します。
LHサージを受けて、排卵が起こります。
排卵後の卵胞は黄体に変化し、黄体からプロゲステロン(P4)とエストロゲンが分泌されます。これらのホルモンの働きで子宮内膜はより厚さを増し、受精卵が着床しやすい環境を整えます。
エストロゲンやプロゲステロン、男性のテストステロンは性ホルモンといわれ、ホルモンの分類では「ステロイドホルモン」に分類されます。
ステロイドホルモンは脂肪、コレステロールからできているのをご存知でしょうか?
コレステロールと言うと悪者みたいに扱う方がいますが、そんなことはありません。
もちろん、質の悪い油や植物油は体にとって害でしかありませんが、良質な油から作られたコレステロールはとても重要な成分です。
最近流行の「亜麻仁油、オリーブオイル、ココナッツオイル」は積極的に摂ったほうが良い油です。
またバターも体に良いので食べましょう。
反対に、マーガリンや植物由来のホイップ、ショートニングなどは食べてはいけません。
肉の油に関して言うと、霜降り肉などは避けるべきです。
動物が食べている餌に注意して選ぶと良いでしょう。
本来、牛などの家畜は草食です。
これは別のところでも書こうとは思いますが、牛の胃腸は長く、そこに住む腸内細菌が草を食べ、増殖し、その増殖した菌を牛が吸収して栄養を摂っています。
なので、牛などの草食動物は結果的には肉食(菌を食べる)だと言えます。
間接的に菌を食べているはずなのですが、穀物などが入ってくると直接栄養素を取り込むことになるため、積極的に体内に取り込まれてしまいます。
私たちと同様、うまいものを食べてしまうとクセになり、また食べたくなってしまいます。
いわゆる中毒のように・・・。
牛にビール、豚にクッキーを与える農家がいますが、当たり前ですがほろ酔いになり、甘いクッキーを一度口にしたら最後ですね。
グラスフェッド(牧草)で育った家畜とグレイン(穀物)で育った家畜では脂が違います。
できるだけ、牧草など本来の食べ物で育った家畜を口にしたいですね。
家畜が飼育される過程で与えられた餌には抗生物質やホルモン剤が使用されています。
結果、肉や脂身にはホルモンが蓄積され、それを私たち人間が食するので、食物連鎖で私たちにも影響を及ぼします。
外部から入ってくるホルモンは「内分泌かく乱物質」といわれ、危険視されています。